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執筆者の写真株式会社マチカラ / MACHIKARA inc.

未来をつくる「現場」 をつくる

更新日:2018年12月13日

土木/建築のDNAを散りばめた株式会社廣瀬の本社ビルリノベーション

株式会社マチカラは、株式会社廣瀬(新潟市)の本社ビルのリノベーションを手掛けました。

株式会社廣瀬は、土木、建築領域からスタートした新潟市の老舗企業でありながら、不動産事業、環境リサイクル事業、介護福祉など、様々な分野に次々と参入しチャレンジしながら新潟のまちづくりにも大きく貢献する会社です。


今後、地元新潟のまちを活気づけていく為のアイディアが生まれる「現場」をつくることが今回の目標として掲げられました。


個別のワークスペースを解放し、ひとつなぎの「ワークスケープ」をつくる

まずは、オフィスでの活動を視覚化することからはじめました。一番の特徴は、エントランスロビーにある大きな引き抜け。元々は壁面で囲まれており、2Fレベルの空間は中央の大きなヴォイドによって隔たっている状態でした。その壁面を大きなガラスに変更することで、たちまちにワークスペースは解放され、いきいきとした「ワークスケープ」が見えはじめました。社員にとってはコラボレーションとコミュニケーションの一助になり、来訪者に対しても活気のある会社であることがわかりやすく表出されることになります。


建築のDNAを散りばめた、「現場」としてのオフィス

様々な領域で躍進を続ける、チャレンジングな株式会社廣瀬ですが、忘れては行けないことは、その基盤でありアイデンティティであるのは土木、建築領域だということ。これらをモチーフとして空間をつくっていくことで、同社ならではの「現場」らしさが生まれてくることになります。例えば、仮設照明を改造して常設可したペンダントライト、天井から釣り下がる足場のような鉄管は照明などを設置するための治具になります。スチールの切りっぱなしや手触り感のあるラフなマテリアルから、文字通り、建設「現場」ような雰囲気が生まれていきました。


ヒストリーとアイデンティティをアートワークで表現

また、これまでは社のヒストリーやアイデンティティを記すような表現がなかった旧オフィス。リノベーション後はエントランスには近作を記したワークスウォール、階段や社員が自由に使えるカフェラウンジには事業領域の広がりをアートとして表現した壁面が用意されており、移動や休憩などの折に必ず目に触れることになります。これにより、社員の参加意識の向上や企業文化醸成のきっかけを生み出し、さらに、来訪者に対しては空間自体が有効なプレゼンテーションの場としても機能することを狙っています。

そして、ここまでのアイディアは、リノベーション前の現場をチーム全員で確認をしながら、幾度もの打ち合わせを重ねて出てきたものたちです。実は、工事中の現場で急遽方向性を変えた部分も多く存在します。弊社側からの一方的な提案ではなく、当事者である株式会社廣瀬のメンバーと共に会社の未来を考え、想いを込め、試行錯誤しオフィスの完成に至りました。

その他の写真はこちらをご覧ください。


実は、この株式会社廣瀬ですが、2020年3月に営業終了を予定している新潟三越(新潟市)の土地と建物を取得することも決定しており、新潟のまちの未来をどのように変えていってくれるのか、期待が寄せられています。今回手がけさせていただいたこのオフィスがユニークなアイディアを生む「現場」になることを期待しています。


・株式会社廣瀬

http://www.n-hirose.co.jp/

 

クライアント:株式会社廣瀬

プロデュース:株式会社マチカラ / MACHIKARA inc.

空間デザイン:イイダタクヤ、田村潤一郎 (MACHIKARAworks)

グラフィックデザイン:吉田トコ (MACHIKARAworks)

アート/サイン:YUKI FUJITA

製作家具工事:石川製作所

内装工事:株式会社廣瀬 写真:中村晃

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